アンチエイジングforメインフレーム

メインフレームエンジニアの孤独を癒せたら幸いです。

はじめに

当ブログに掲載されている記事の内容につきましては、正しい情報を提供することに務めてはおりますが、提供している記事の内容及びリンク先からいかなる損失や損害などの被害が発生したとしても、当ブログでは一切責任を負いません。

主義・主張・意見、ノウハウ、技術情報につきましては当ブログ運営者の個人的見解です。読者様個人の判断により自己責任で活用をお願いいたします。

REXXかエクセルか

メインフレームのデータを加工することがあるかと思います。そのとき、メインフレーム上でREXXを走らせて加工するか、データをメインフレーム上から出力してエクセルで加工すると思います。

シニアエンジニアはREXX派、若手エンジニアはエクセル派が多数だと思います。これは、そのほうがやりやすいというわけではなく、もう一方の手段を使う技術がないだけであることがほとんどです。すなわち、シニアはエクセルに疎く、若手はREXXに疎い。実際にどちらがデータ加工に有利かといわれると、正直甲乙つけがたいところがあります。REXXは一度加工プログラムを組んでしまえば、あとはメインフレーム上ですべて済んでしまいます。ただし、REXXがわかる人は数少ないので保守管理が難しいという点が問題です。特にOSバージョンアップの際、今まで保守業務で使っていたREXXプログラムの改修で頭を抱えるプロジェクトも多々あります。一方でエクセルは、わかる人が多いため、保守管理が比較的容易です。ただし、メインフレーム上からデータを出力する必要がでてきます。

このように、一長一短がありますが、若手エンジニアの方は、REXXもわかったうえでエクセルを中心に使うのが一番だと思います。REXXがわかるエンジニアは本当に基調になってきています。価値の高いエンジニアになるためにはREXXを知っており、また、エクセルも使いこなせることが近道です。

REXXは案外と簡単なので、実際に簡単なプログラムを組んでみることが習得の秘訣です。

頑張っていきましょう!

コマンドの習得方法

ユーティリティと並んで覚えることが必須になるのが、コマンドです。コマンドによって必要な情報を素早く表示したり、パラメーターを動的に変更したり色々なことができます。

このように、大変便利なコマンドですが、ユーティリティと同じくこれまた大量にあります笑

しかし、実際によく使うコマンドは10~20くらいで、あとは必要に応じて調べるなりすればいいかと思います。逆に、よく使うコマンドは瞬間的に打てるくらいになっておきましょう!

私がおすすめするのは、一度使ったコマンドは必ずメモすることです。コマンド構文、何の作業で使ったか、どんな効果があるコマンドか、コマンド結果のどこに注目すべきなのか、そんな具合にエクセルで表にします。こうすることでリストがどんどん増えていき、あらゆる状況で適切なコマンドを参照できる自分だけのマニュアルができていきます。公式のコマンドマニュアルは確かに存在はしますが、やはり実際に使ってみたものは身に付きが違います。

最初はDISPLAYコマンドを打ちまくりましょう。編集効果はなく、データを表示するだけなので、安全です。

まずはコマンドとはどんなものか感覚をつかむことが大事です!

 

コマンドは必修科目です!頑張ってください!

ユーティリティの勘所

初心者が躓くところとして、ユーティリティの使い分けがあります。

ユーティリティは数十種類用意されているため、その場その状況その用途で適切なものを選択し、記述しなければなりません。しかも、ユーティリティによって構文やオプションが細かく規定されており、少しでも間違うとエラーになったり、想定外の動きをしてしまうこともあり厄介です。

しかし、慣れてくるとユーティリティの利便性がだんだんと身に染みてわかるようになってきます。まずは、簡単なコピー系のユーティリティからはじめ、徐々に複雑なものに挑戦していくのがいいでしょう。

そして、ここが大変重要なのですが、ユーティリティでわからないこと、不安なことがあったら、先輩にすぐ聞きましょう!なぜなら、ユーティリティの詳しい構文などはインターネット上にはほとんど情報がなく、頼みのマニュアルもわかりづらいことこの上なしだからです(マニュアルになれるまでには結構かかります笑)。

よくやる方法は、過去に実績のあるユーティリティを教えてもらい、その変数を変える方法です。障害がご法度のインフラエンジニアあるあるかもしれませんが、過去に実績がある方法というのは大変重宝されます。最初はただ機械的に変数を変えて実行するだけでいいと思います。そして、時間があるときに、構文とじっくり向き合って、この行はなにをしている、このオプションはどうゆう働きがあるのかを調べてみるといいと思います。私もこの方法で上達しました。

ユーティリティは難しく感じるかもしれませんが、慣れればとても心強い味方です。頑張って習得してください!

データセットの種類と用途

初心者はまずメインフレームの仕組みだのなんだのよりも、実戦で直面するこいつら、データセットの概念をつかむのが先決です。まずはこの三つを覚えときましょ!

 

PSファイル

正式名称:physical sequential files
メモ帳のように、直接データを書き込める。TSOの3.4でアクセス可能。

POファイル

正式名称:partitioned data set

階層型フォルダ。メンバというPSファイルのようなものを入れることができる(厳密にはPSファイルとは別物だが、操作感はほとんど同じ)。TSOの3.4でアクセス可能。

VSAMファイル

比較的新しくできたファイル形式。サイズ決定や拡張などあらゆる便利機能が盛り込まれている。ただし、初心者には扱いづらい。File Manager (FM)でアクセスできる。

 
 

メインフレーム 関連リンク備忘録

・唯一にして最強のメインフレーム情報局

http://www.arteceed.net/

 

メインフレームがなくなるんじゃないかと不安な方へ

http://www.waseda.jp/prj-riim/paper/RIIM-CaseNo18_Mainframe_100915b.pdf

 

・覚えておけば引く手あまたのz/Linux関連

z/Linuxノウハウ紹介 ~構築の勘どころからPCでの稼動方法まで~ - 株式会社アークシステム(infoARK)

若手メインフレームエンジニアの最適解

こんにちは

 

IT業界において若手とはどのくらいの年齢を指すのでしょうか?

せいぜい30代前半ですかね。

ではメインフレームエンジニアにとって若手とは何歳でしょうか?僕はアラフォーまで範囲が広がると思います。

そう、メインフレームエンジニアは超高齢化社会なのです。おっさんどころじゃありません。おじいちゃんレベルの人も現役でバリバリ働いています。

むしろそうゆう人たちの方がスキルがあって重宝されている現状があります。従って定年後再雇用はほぼ確実に行われます。

なぜこのようなことが起こるのか。

それは、スキルの伝承が行われて来なかったからです。

ITスキルはインターネット上の資料やコミュニティから学ぶこともできますし、現場で学ぶこともできます。

メインフレームは後者、現場で学ぶことの比重が非常に大きいため、若手エンジニアは業務時間以外では十分にスキルを磨くことができません。すなわち、経験年数とスキルが比例するのです。

また、メインフレームの運用方法や使用は各社各様で、長年担当しているエンジニアでなければまともに対処することができないことがあまりにも多くあります。

このような現状から、メインフレームはおじいちゃんエンジニアが活躍し、若手エンジニアが中々成長できない構図になってしまっているのです。